腰痛の原因は「お尻のコリ」だった!?たった1分でお尻の筋肉をほぐすストレッチ
腰が重い、だるいと感じる…
慢性的な腰痛をなんとかしたい…
このようなお悩みはありませんか?
もしかするとその腰痛の原因は「お尻のコリ」にあるかもしれません。
デスクワークや車の運転などで長時間座っている人は多いですよね。
なんと日本人は1日8~9時間もイスや床に座って過ごしているのだそうです。
普段の生活ではなかなか感じないお尻のコリ。
今回は腰痛とお尻のコリの関係についてみていきましょう。
解消法として簡単なストレッチもご紹介しますので、気になる方は最後までご覧くださいね。
お尻のコリと密接にかかわる「梨状筋」
みなさんは普段の生活で「お尻がこっているなあ…」と感じたことはありますか?
そのように感じたことはないという方がほとんどだと思います。
むしろ、お尻がこるということ自体知らなかったという方もいらっしゃるでしょう。
肩や首のこりは自覚している方も多いですが、お尻のコリに気付く方は少なく、知らず知らずのうちに疲れがたまりやすい場所なのです。
お尻には複数の筋肉が存在し、立つときや歩くときにしっかりと股関節を支える役割があります。
お尻の筋肉の中で深部にある6つの筋肉を「深層外旋六筋」といいます。
深層外旋六筋に含まれる筋肉は次の通りです。
これらは主に股関節を外旋させることに大きくかかわりがある筋肉です。
その中でも、特にお尻のコリに関係があるのが「梨状筋」。
梨状筋とはその名の通り梨の形をした筋肉で、腰や股関節を安定させる役割を持ち、坐骨神経とも深いつながりを持っています。
この筋肉が凝り固まることでさまざまな問題が生じやすくなるのです。
お尻のコリ5つの原因
では、お尻のコリを引き起こす原因にはどのようなものがあるでしょうか?
ここでは5つの原因を解説いたします。
1.同じ姿勢を長時間続ける
2.重労働やスポーツ後の筋肉疲労
3.うつ伏せなどの不自然な姿勢
4.運動不足
5.体のゆがみ
【お尻のコリを引き起こす原因】
1.同じ姿勢を長時間続ける
長時間立ちっぱなしや座りっぱなしを続けると、お尻の筋肉に緊張状態を強いることになります。
筋肉の緊張状態が続くと、筋肉内の血管が圧迫され、血行不良を起こし、お尻のコリ、痛み、冷え、だるさが出てきます。
【お尻のコリを引き起こす原因】
2.重労働やスポーツ後の筋肉疲労
重労働やスポーツの後には、筋肉疲労が起きやすくなります。
筋肉が疲労すると、血管などが圧迫され、血流が滞り、コリが生じてしまうのです。
【お尻のコリを引き起こす原因】
3.うつ伏せなどの不自然な姿勢
みなさんはうつ伏せの状態でスマホを使ったり、本を読んだりしていませんか?
実は、腰痛をまねきやすい寝方として1番に挙げられるのが「うつ伏せ」なのです。
うつ伏せが腰痛を悪化させる理由は次の3つです。
①腰が反ることによる神経の圧迫
②腰の関節への負担
③骨盤のゆがみ
①腰が反ることによる神経の圧迫
背骨や腰の周りにはたくさんの神経が通っています。
うつ伏せで腰が反った状態を続けることでこれらの神経が圧迫され、腰痛を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があります。
また、普段からうつ伏せで寝ているという方は反り腰にも注意が必要です。
通常、背骨は首から腰にかけてまっすぐ一直線になっているわけではありません。
このように、首は前弯、背中は後湾、腰は前弯しており、横から見るとS字状になっています。
カーブを描いているからこそ外部からの衝撃をうまく吸収できるのです。
これは人間が本来持っている「生理的湾曲」と呼ばれるものです。
次に、猫背の人の背骨を見てください。
一般的に背中が猫のように丸まった悪い姿勢を私たちは猫背と表現します。
猫背になると、生理的湾曲が崩れ、S字のカーブが強くなっていることが分かると思います。
これは肩や頭が前に突き出し、体中の筋肉や臓器に負担がかかっている状態です。
そして、こちらが「反り腰」です。
背中が丸まった猫背よりもさらに腰のS字カーブが強くなっています。
そのため、腰への負担が集中してしまうのです。
②腰の関節への負担
うつ伏せは腰の関節にも負担をかけてしまいます。
普段から腰痛に悩んでいる方がうつ伏せをすると症状をさらに悪化させる可能性があります。
③骨盤のゆがみ
うつ伏せは骨盤のゆがみを引き起こしてしまうことがあります。
骨盤は体の土台です。
これがゆがんでしまうということは、体にさまざまな不調が起こる可能性があります。
【お尻のコリを引き起こす原因】
4.運動不足
運動不足は血行不良をまねくため、お尻のコリの原因のひとつです。
運動不足で筋肉を使わなくなると、筋力が低下します。
その結果、体を支える力が弱くなってしまい、その分その周辺の筋肉への負担が大きくなってしまいます。
【お尻のコリを引き起こす原因】
5.体のゆがみ
体のゆがみは骨盤のゆがみを引き起こします。
そのため、お尻の筋肉が余計に凝り固まってしまうのです。
体のゆがみは、普段の何気ない癖によっても生じることがあります。
例えば、いすに座っているとき、だらーんと背もたれに寄りかかってはいませんか?
実はこのようなことからも体にゆがみをきたすことがあります。
また、いすに座っているときに足を組む癖がある方も要注意。
足を組むというのは、無意識に体がバランスをとり、体への負担を軽減させようとしている証拠です。
しかし、この足を組んでいる姿勢自体が体にとってバランスの悪い状態であり、癖になってしまうと、骨盤などに大きな負担をかけてしまうことになります。
(参考:腰痛の原因はお尻のコリ!整体師が教えるたった10分で驚く程改善する方法とは?-腰痛改善マットレス119番)
腰痛・下半身太りを引き起こす「お尻の冷え」にも要注意!
冷え性に悩んでいる女性は多いですよね。
実は、冷え性の原因のひとつはお尻のコリです。
梨状筋は、血管の太さをコントロールする交感神経に覆いかぶさるようについています。
そのため、梨状筋が凝り固まってしまうと、交感神経も刺激を受けることになります。
交感神経が刺激を受けると、血管を収縮させる働きによって、血流が悪くなってしまいます。
血液には熱を伝える働きがあります。
つまり、梨状筋が凝り固まることよって、血行不良が引き起こされ、体の端まで熱を送ることができなくなるのです。
冷え性で手足の冷えを気にする方は多いですが、お尻はどうでしょう。
ひんやりと冷たくなってはいませんか?
これまでお尻の冷えを意識したことはないかもしれませんが、お尻は内臓を循環する血液量を増やすという重要な役割を持ち、冷えに注意しなければいけない部分のひとつです。
お尻には多くの筋肉がありますが、脂肪も多い場所です。
脂肪は冷えやすく、温まりにくいため、驚くほど冷たくなっていることが多いのです。
デスクワークなどで同じ姿勢を続けていると、手や足と違ってお尻はほとんど動きませんし、じっと上半身の重さを受け止めることになります。
また、お尻は毛細血管がたくさん集まっている場所でもあります。
そのため、血行やリンパの流れが悪くなりやすいのです。
お尻の冷えは、むくみや下半身太り、腰痛の原因にもしまうため、放置は禁物です。
お尻が冷えて血液循環が悪くなり、そのせいで脂肪がつきやすくなる。
一度ついた脂肪は落ちにくく、さらに冷えを悪化。
それが足腰の疲れを増幅させてしまう…。
このような悪循環を断ち切るには、冷たくなっているお尻をストレッチなどで温めることが大切です。
(参考:その下半身太り、実はおしりの冷えが原因!?―OTONA SALONE[オトナサローネ])
たった1分!お尻のコリをほぐすストレッチ
それでは、最後に腰痛の原因となるお尻のこりや冷えを改善するストレッチをご紹介します。
①仰向けに寝て、ひざを三角に立てる。
②右足を左足の太ももの上にのせる。
③右足の下から右手を通し、ひざを抱えて、手前に引き寄せる。
④息を止めないでそのまま30秒間キープ。
⑤反対側も同様に行う。
ひざを引き寄せるときは、首の力を抜き、頭を上げないようにしましょう。
このストレッチで大切なのは、腰に負担をかけないで行うことです。
腰痛がある方は、腰や背中を丸めてストレッチを行うと、後で痛みが悪化してしまうことがあります。
ご自分ができる範囲で無理せずに行ってくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
普段ほとんど感じないお尻のコリが腰痛を引き起こすことがあるなんてびっくりですよね。
お尻のコリは腰痛だけでなく、むくみや便秘、冷え性にもつながります。
また、下半身太りの原因になることもあります。
今回ご紹介したストレッチをお風呂上がりや寝る前などにぜひ試してみてくださいね。
お尻は自覚のないまま疲れがたまり、コリや冷えが起こりやすい場所。
自分の手ではしっかりとほぐすことが難しいという人は、整骨院や整体院などでプロの力を借りるのもおすすめです。