めまいの原因は耳にある?メニエル病!

日常生活を過ごしていると、なかなか気づけない事はとてもたくさんあります。今回、ご紹介する耳の疾患もその一つです、健康な身体であれば気にもしませんが、例えば難聴になったことを想像してみてください。

周りの音はよく聞こえませんし、車が近づいてきているかどうかも音では判断できません、あるいは友人との会話がしずらくなりますし、テレビの音量も最大でないとなかなか、、しかし常に最大では近所迷惑になってしまいますので、イヤホンをつけてテレビを見るしかなくなってしまいます。

ちょっと想像しただけでも非常に不便ですね、今回ご紹介するメニエル病というのはこういった難聴に限らずめまい頭痛を引き起こす疾患で、一度発症してしまうと日常生活に大きな影響を与えることになります。

それでは記事を始めてまいります。

メニエル病って何?

メニエル病とは簡単に言えば耳の奥が腫れ上がり、平衡感覚がつかめなくなることで冒頭のような症状を引き起こす疾患です。これを説明するには耳の構造を理解することが早道です。

私たちが耳と呼んでいるのは専門用語でいうと、耳介(じかい)という呼ばれ方をします。主に外部の音を拾うための機関で、耳に手を添えるとよく聞こえることでも証明できるように拾った音を鼓膜に伝える役割を持っています。

次に私たちが耳かきをする音の通り道を外耳道(がいじどう)と呼び、耳介から外耳道までを併せて外耳(がいじ)という風に呼びます。さらにその奥には鼓膜があり、そこから少し奥までを中耳(ちゅうじ)、それよりもさらに内部が内耳(ないじ)と呼ばれています。

この中耳に肺炎球菌やその他の細菌が侵入して炎症を引き起こすのが有名な中耳炎です、ちなみに小学生低学年までが中耳炎になりやすいのは大人に比べて免疫力が少ないことが原因と言われています。

次に内耳について触れてまいります。内耳の中には蝸牛(かぎゅう)という器官と三半規管があります、三半規管が平衡感覚を司るのはご存知の事と思いますが、蝸牛というのは名前もあまり有名ではありませんね、この器官は耳から入った音の振動を電気信号にして脳に送る働きを持っています。

内耳は内リンパ液と呼ばれる液体で満たされたプールのようになっているのですが、この液体は一度満たされたらそれで十分というものではなく、毎日新しい液体が生まれると共に、一定量が身体に再吸収され、一定量を守っています。しかし、今回のメニエル病が発症すると内リンパ液過剰に分泌されてしまい、冒頭のような症状を引き起こすようになるのです。

メニエル病の症状

次にメニエール病の症状についてですが、一番多いのはやはりめまいです。そしてめまいに誘発される吐き気耳閉感(じへいかん:水のなかで音を聞いているように音が聞き取りずらくなる)が出たり、内耳のむくみ、それから重症化すると難聴になってしまう方もいらっしゃいます。

では、どうしてこのような症状が現れるのか?ということですが、先ほどメニエール病の説明で上げた通り、メニエール病が発症すると内リンパ液過剰になります、すると内耳がむくむようになり耳閉感が現れるようになります。

さらに先ほど平衡感覚三半規管が司っているという説明をしましたが、詳しくいえば内リンパ液の動き三半規管に伝わることで人間は平衡感覚を感じる事ができるのです。それは例えばプールが波打つことで水の動きを身体に感じるようなものです。

そして内リンパ液が過剰になることによって三半規管がうまく働かず、あるいは混乱を起こしてめまいを発症する、というわけです。

メニエル病になりやすい方の特徴

これまで触れてきたようにメニエル病でめまい耳閉感などの症状が現れる理由は比較的解明されていますが、発症する原因はわかっていません。しかし30代~40代働き盛り世代によく疾患が現れることからストレス不規則な生活、飲酒喫煙運動不足などがその原因と考えられています。

また日ごろから完璧主義であったり、真面目で正義感の強い方がかかりやすいといわれていて、いかに現代社会はそういった方々にストレスを与えているのかがよくわかるように思えます。

ストレスは他人が関係している人間関係などでも発生しますが、特に責任感の強い方は「自分はなんて仕事が出来ないんだ」「自分はなぜ人付き合いが苦手なのか」などのように自分で自分を追い込んでしまうこともしばしばありますので、是非、ストレスとの向き合い方を今一度、考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回はストレス不規則な生活によって耳の難聴めまい吐き気が出てくるメニエール病について記事を書いてまいりました。

文中でも触れたとおり、この疾患はストレスを感じたり、不規則な生活スタイルによって発症すると考えられています。誰かの為に頑張る事は素晴らしいことですが、ご自身を犠牲にしてまで頑張る必要はありません。心身ともにリラックスしたいときは、お気軽に当院までご連絡ください。