足の血行不良は見た目の悪さに繋がる!!下肢静脈瘤とは!?
身体に不調が現れ、調子がおかしい、痛みがある、だるさを感じる。といったことがあると、少なからず不安を感じることってありますよね。
それが心臓や脳、内臓などに現れるとなおさら、自分は何かの病気ではないか?命の危険があるのではないか?と不安になってしまいます。今回はそういった命に係わることはないけれど、ここが痛んだりむくんだりすると歩くのが億劫になったり、外出したくなくなったりと、少しだけ日常生活に支障を来す「足」の疾患について記事を書いてまいりたいと思います。
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)という名前の疾患でこれに掛かると足に血管が浮き出て見た目が悪くなったり、足のだるさ、痛み、こむら返り(足がつる)などの症状を引き起こします。
それでは一緒に確認してまいりましょう。
下肢静脈瘤とは?
この疾患を説明するにはまず初めに、血液がどのように身体を循環しているかの説明からすると理解が早いと思いますので、まずそちらから説明させていただきます。
血液は心臓というポンプが伸縮することで全身にいきわたっており、心臓から出た血液は動脈、全身の毛細血管、静脈を通り、また心臓に帰ってくることで循環しています。
そして血液の役割は主に酸素と栄養素を身体に行き渡らせることなので、心臓を出たばかりの血液には酸素が豊富に含まれており赤い色をしています、そして身体を通る時に徐々に色が変色し、戻ってくるときには紫色に近い暗さにまで変化します。
またこの説明だけすると、なるほど、血液は心臓だけで全身に送られているのか、と勘違いされる方もいらっしゃいますが、そうではありません。心臓が身体の上半身にあるのに対し、当然、足は下にあるわけで、血液が戻ってくるときに何かしらの助力がなければ重力に逆らって戻ってくることは出来ません。
そこで足に備わっている「筋ポンプ作用」と「静脈弁」が役に立つのです。筋ポンプ作用というのは足の筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで血管に圧力をかけて静脈の血流を心臓に戻す働きの事です。
けれど、足の筋肉が心臓よりも激しく収縮しているかといわれたら全然そんなことはありません、そこで役立つのが静脈弁(じょうみゃくべん)です。この静脈弁のおかげで血流の逆流が起きないように流れをせき止め、一定方向だけに血が巡るようになっているのです。
下肢静脈瘤はなぜ起こるのか?その症状は?
下肢静脈瘤は先ほどご説明した静脈弁の働きが悪くなり、血液の逆流が起こったり、あるいは弁が機能しなくなることで、血液が足に溜まりうっ血する事で起こります。
発症の原因は様々ですが、特に立ち仕事をしている方や、自分の体重に加えて新しい重さが加わり足に負荷をかける妊婦の方、肥満や運動不足の方、中高年者の方々によく起こります。
例えば立ち仕事の方はずっと足に重力と体重が掛かっていますので筋ポンプ作用が疲労してあまり動かなくなるのに対して、心臓から流れてくる血液は止まりませんので、結果として足に血液が溜まり、発症します。
肥満や妊婦の方々は単純に自分の骨格や筋肉以上の負荷が足に掛かりますので、立ち仕事の方々と同じように筋ポンプ作用の動きが鈍り、静脈弁が壊れてしまう原因になります。一方でお年寄りになると、身体の筋肉や機能は衰えていきますので、やはり同様に筋ポンプ作用が上手く働かなくなってしまう、というわけです。
下肢静脈瘤の症状は冒頭の通り、血管がふくらはぎに浮き出てきてしまったり、疾患名の通り、瘤(コブ)が出てくるようになり見た目が悪くなります。またそこに足の痛み、むくみ、こむら返り(特に明け方に多い)などの症状が見られます。
しかし、この疾患は基本的に命を脅かすような疾患ではありません。ですから発症したからといって慌てる必要はありませんが、女性であれば見た目は気になるでしょうし、前述の通り、足に痛みがあると行動することが億劫になり、運動不足やひきこもりなどの原因になってしまいます。
下肢静脈瘤の改善方法
下肢静脈瘤の改善にはやはり先に挙げた原因の根絶が必要だと思います。立ち仕事をしている方や妊婦の方は立つ時間を極力少なくするように配慮していただき、椅子などに座る時間を増やしましょう。
またその他の方々は運動を生活の一部に取り入れることが大切だと思います。それは簡単なジョギングでも結構ですし、もしできるのであればスクワットなどを寝る前に行ってふくらはぎの筋肉量を高めることで筋ポンプ作用の効果を高めることができます。
まとめ
今回は立ち仕事や肥満など特に足に負荷をかけてしまうことで足にある静脈弁に不具合が生じる下肢静脈瘤について記事を書いてまいりました。
先にあげた改善策の他に、もちろん整体やマッサージによって足の血流を改善し、筋肉をほぐしてあげることでふくらはぎの筋肉量を戻す方法もあります。
もしも下肢静脈瘤の特徴が出て、自力での改善が難しい時はお気軽に当院までご連絡ください。