神経痛の代表格!坐骨神経痛とは?  

この世にはいわゆる職業病と呼ばれるものがあります。例えばスポーツの世界でいえば野球選手は肩や肘を痛めやすい、卓球ならば腰、サッカー選手ならば股関節や下半身などが挙げられますが、それは運動選手だけでなく、日々同じ姿勢でいることが多いデスクワーカーや長距離トラックの運転手などにもあてはまります。

それらの職業についている方の多くは腰や肩などに症状が現れることが多いのですが、今回は下半身に痛みやしびれを引き起こしてしまう坐骨神経痛について記事を書いていきたいと思います。本文を読まれてご自身に当てはまるという方は是非、改善するように努力しましょう。

坐骨神経痛とは?

神経痛」と呼ばれる痛みの中でも最も代表的なものの1つが、「坐骨神経痛」。お尻から太もも、ふくらはぎにかけてその背面に鋭く電気が走ったような痛みを感じる場合、坐骨神経痛が疑われます。

そもそも私たちの体には、中枢神経から手足や各臓器へと伸びる「末梢神経」が網の目のように張り巡らされており、この末梢神経によって筋肉を動かしたり体温を調節したりすることができるのですが、このうち何かに触れたときの感触や痛み、熱さなどを脳に伝える働きをする末梢神経を、「知覚神経」と呼びます。つまり私たちがケガや火傷などで「痛い」「熱い」と感じるのも、この知覚神経が働いているからこそというわけです。

逆に言うと、体の外からは見えなくても何らかの原因となるものが知覚神経に触れて刺激を与えていれば、やはり痛みやしびれを感じます。これが「神経痛」。このうち坐骨からお尻の筋肉である「梨状筋」を抜けて足へと向かう非常に長い末梢神経「坐骨神経」に刺激が加わって起こる痛みのことを、「坐骨神経痛」と呼ぶわけです。このことからもわかる通り「坐骨神経痛」は病名ではなく、「頭痛」や「腰痛」と同様症状を表す言葉です。

坐骨神経痛の原因

では一体何が坐骨神経刺激しているのかと言うと、多くの場合腰にある腰椎の異常が関係していると言われています。中でも最も多いのが「腰椎椎間板ヘルニア」で、椎間板ヘルニアとは本来椎間板の中に収まっているべき「髄核」と呼ばれるゼリー状の物質が外に飛び出してしまっている状態のこと。これが坐骨神経の神経根に当たってしまうと、坐骨神経痛となって現れます。腰椎椎間板ヘルニアを発症する原因としては、腰に大きな負担をかける重労働やスポーツ、また長時間にわたるデスクワークなども挙げられます。

同様に長時間のデスクワークや車の運転などによって引き起こされる「梨状筋症候群」も、坐骨神経痛の原因になります。坐骨神経は梨状筋の中央下部を通っているため、梨状筋が疲労し過度に緊張すると坐骨神経を圧迫し、痛みやしびれなどの症状が現れるのです。

腰椎椎間板ヘルニアや梨状筋症候群は若い人に多い坐骨神経痛の原因であるのに対し、高齢者に多いのが「腰部脊柱管狭窄症」です。これは神経を通すトンネルである「脊柱管」が加齢などによって変形し狭まることで、中を通っている馬尾神経を圧迫するため足や腰に痛みやしびれを感じます。この腰部脊柱管狭窄症が進行し神経を障害する範囲が広くなると、坐骨神経にまで及んで坐骨神経痛を引き起こすことがあるのです。

まとめ

今回は骨盤から下半身にかけて痛みやしびれを引き起こす坐骨神経痛について記事を書いてまいりました。文中にも原因として挙げられていますが、坐骨神経痛にかぎらず神経の痛みの多くは筋肉が神経を圧迫することによって起こります。

もちろん筋肉というと柔らかいイメージがあるかと思いますが、長時間同じ姿勢でいると筋肉が徐々に疲弊していき、その結果、疲労がたまると筋肉は硬くなる性質を持っており、そのままなにも改善しないでいると神経を圧迫するほどに硬くなるというわけです。

それでは最後にもしも坐骨神経痛が起こった場合、やってはいけないNG集を紹介して終わりたいと思います。すでに下半身に痛みがあるかたなどは是非、やってみてください。

痛みが出た時のNG行動とは?

自己流のマッサージ

痛みが強い時の自己流のマッサージは坐骨神経痛を長引かせる恐れがあるためNGです。

マッサージをした場所は温度の上昇により、組織が変形します。

温度が上昇により、一時的に痛みが軽くなった気がしますが、

組織の変形が起きているため、温度が低下すると痛みがさらに強くなって出現します。

痛みが強い時は、自己流のマッサージは控えましょう。

安静にしすぎる

痛みを感じて1~3日目までは安静が大事ですが、4日目以降からは少しずつ動くことが、重要です。

乱れた姿勢でゴロゴロしていると、腰椎(腰の骨)が変形してしまう可能性があり、

坐骨神経痛の悪化につながるため、ストレッチを取り入れながら少しずつ動かしましょう。

自転車に乗る

坐骨神経痛の症状が出てる時の自転車は、腰椎に負担がかかるので控える必要があります。

どうしても自転車に乗る必要がある時は、クッション入りのサドルを使用して腰椎の負担を軽減しましょう。

引用:ハートメディカルグループ

URL:https://www.heart-medical.co.jp/blog/archives/11399