必読!打撲が及ぼす体への影響!!
スポーツや交通事故に限らず、不注意で転んで体を強く打ち付けてしまったり、物や人との衝突によって体の一部を痛めるなどといった経験は多くの方にあると思います。
こういった転倒や衝突によって体を強く打ち付け、痛みや腫れ、うっ血を引き起こす症状を打撲と呼びます。打撲は放っておけば完治するという認識が強く、あまり注目されることはありませんが、きちんと対処すれば治りが早くなる疾患です。
今回はそんな打撲の症状、対処方法、原因、予防法について確認していきましょう。
打撲の症状
冒頭でも触れましたが打撲はとても一般的なケガなのでこの名前を知らないという方のほうが珍しいと思いますが、では身体でどんなことが起こっているのか?をキチンと理解している方は少ないと思います、ですからまずはここをご説明します。
打撲とは「皮下組織」「血管」「神経」「筋肉」などに外部からのダメージが加わり、損傷し、患部に炎症が起こっている状態のことを指しています。物であれば壊れればそのまま治りませんが、人間の体には自己治癒能力が備わっているので傷を修復しようと働きます。
具体的に言えば酸素や栄養、免疫細胞(白血球)を大量の血液と共に患部へ送り込むのです。そうして患部の血行を促進することで活性化を促し、細胞分裂を活発にして傷を修復するというわけです。
しかし、その際、患部には大量の血液が集中し、その部分の血管が太くなり、血流が多く流れるので発赤し、熱感を出すようになります。そうして血行が良くなると血液が一部の血管に溜まるので、患部が腫れて、痛みを感じるようになるわけです。これが打撲や切り傷、あるいはそのほかのケガを治す際に身体で起こっていることです。
打撲の原因
打撲の原因は、挙げだせばキリがありません。日常生活で棚やタンスなどの家具に、頭部や体をうっかりしてぶつけたり、足元への不注意や自転車などで転倒することで、体を打ち付けることもあるでしょう。あるいは格闘技やサッカー、バスケットボール、ラグビーなど、相手との接触が多いスポーツ選手にとっては日常茶飯事だと思います。
しかし、あえてより打撲しやすい方の特徴を挙げれば、やはり普段から運動をしない方は打撲しやすい傾向があります。なぜなら長期間運動をしないと筋肉が硬直し、柔軟性がなくなっていくからです。
そうすると強い衝撃を受けた時、ダメージを吸収しきれなかったり、上手く分散することができないので一か所にダメージが集中してしまうのです。そうなると打撲が重度になるだけでなく、ダメージが直接ほねまで到達して、ひどい場合は骨折してしまう時もあるのです。
打撲の対処方法
打撲はほとんどの場合、長くても二週間ほどで完治する軽いケガです、しかし治るまでの間は、患部はジンジンと痛み、あざも現れ見た目も気になると思います。もしも早く治したい時は、以下の事に気をつけて早めの対処を行うと良いでしょう。
まず打撲した直後はすぐに患部を冷やしてあげる事で治りが早くなります。そして青あざなどを作りたくない、という方は更に患部を心臓よりも高い位置に上げて安静にしてあげることをおすすめします。
この対処法の理屈ですが、打撲とはすでにご紹介している通り、外部から受けるダメージによって「皮下組織」「血管」「神経」「筋肉」が傷つくことで発症します。そしてその時に傷ついたケガを修復するために、身体が患部へ送った血流によって発熱、発赤、あざなどの症状を生み出します。
つまり発熱、あざなどは身体が送った血液が引き起こすのです。ですから血流が良くなり過ぎないように患部を心臓よりも高い位置に持っていくと青あざなどができにくくなるというわけです。
また患部を冷やしてあげる理由ですが、これは炎症を抑える効果があるからです。しかし、身体が自分を治すために炎症を起こしているのにそれを抑制するのはなぜ?と思う方もいらっしゃると思います。
確かに炎症は自己治癒能力が引き起こしますが、身体は時に加減を誤ってしまうのです。そして過度に炎症が起こると今度は健康な細胞が死滅してしまい、傷の治りが遅くなってしまいます。
そういった理由から打撲した時は長風呂、飲酒、または運動を控えるようにしなければなりません。これらの行動は血流を良くしてしまうので、傷は治りにくく、青あざもできやすく、炎症を悪化させ、痛みが増すことにつながります。
打撲の予防方法
打撲を予防するには、まず筋肉を柔らかくしてあげることを意識しましょう。先ほど長期間運動をしないと打撲しやすいと記述しましたが、例えば他にも寒い時にいきなり運動したり、疲れが溜まっている状態が長く続いている時も運動をしていないのと同様に筋肉が硬直を起こし、ダメージの吸収・分散がうまくいきません。
普段からスポーツをしている方は運動前の準備運動をしっかりと行い、筋肉を柔らかくしてあげましょう。またスポーツをしないという方は毎朝ラジオ体操などをしてあげると、ケガをしにくい身体作りができるだけでなく、血流が促進され、脳に酸素や栄養が行き渡りスッキリとした気持ちで一日を過ごすことができるのでオススメです。
まとめ
今回は、日常生活でも起こりやすい打撲の症状、対処方法、原因、予防法について確認してきました。打撲は、不注意によって起こる場合が多いので避けるのが難しいケガです。
予防法でご紹介したように準備運動やラジオ体操をしてあげることも大切ですし、出来たばかりの時は、適切な対処を心がけましょう。
しかしもしも、打撲を起こして数日たっても腫れが消えない場合、別の疾患を患っている可能性もあるので、そのような場合は専門医の元へ足を運びましょう。