手の震えや痙攣は命の危険?熱中症!

何事もなければ、夏祭りや花火大会、流しそうめんなど子供にとっても大人にとっても楽しい夏ですが、毎年、誰もが気を付け、各メディアも警告していても死者を出してしまうのが熱中症です。ちなみに2020年に消防庁がとった統計では全国で6万4,869人が緊急搬送され、内112名が死亡したという記録が出ています。

しかし、メディアが発出している警告は塩分や砂糖を含んだスポーツドリンクなどの摂取、炎天下の下におらずに日陰で休んでいた方がいい、なるべく涼しい所にいること、など日常生活であればさほど難しくない内容ばかりです。

もちろん一般的な大衆に向けての警告ですから理解できるのですが、例えば登山をしている時、ゴルフやサッカー、野球など外で行われるスポーツをしている時などはそれらに気を付けようとしてもなかなか難しく、単純に休憩中にスポーツドリンクを飲むだけでは回復しない熱中症もあります。

当記事ではそのあたりを詳しくみていき、どういった時にどんな症状が現れるのか、など見ていきたいと思います。それでは始めてまいります。

熱中症って結局?

よくよく話される話ですが、私たちの身体というのは大部分が水分で出来ています。もちろんそれはただの水ではなく、ナトリウム(塩分)などを含んだ水分で構成されています。またこの割合は年齢によっても異なり、高齢者50%、成人60%、子供70%となっており、年齢が若いほど水分量が多いと言えます。

これは例えば皮膚のハリなどから見ても納得いただける数値かと思います。では次に主な熱中症の症状を確認しましょう、私たちの身体には体温を一定に保つ機能が備わっています。その為、寒い所に行けば身体を震わせますし、熱い時には汗をかいて身体を冷やします。

汗は蒸発していくときに体温を奪っていくと共に、身体は血流を皮膚に集めてその気化熱(体温を奪う行為)を助長し、また大気の近くに血液を持っていくことでやはり身体を冷ましています。しかし、この状態が長く続くと身体の体液は減り、身体は血液をより皮膚に集めようとして脳に送る血液が必要となり、は身体の活動をストップするために失神したりします。これを熱失神と呼びます。

次に自発的脱水症状についてです。先ほど体液は塩分を含んでいるということを記述しましたが、塩分は筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収そして血圧の調節など生命を維持するために欠かせない物質なのです。

また塩分の取り過ぎはよくないと言われているように身体はそういった、大切な体内の塩分濃度を一定に保とうとします。結果としてをたくさんかいても水分しか体内に入ってこないと、塩分濃度が薄くなり、身体はこれ以上、塩分が体外に排出されないように尿意を抑え、汗をかかなくさせ、これによって、運動能力が低下し、体温が上昇して熱中症になります、これを自発的脱水症状と呼びます。

熱中症の症状あれこれ

前章などに書いてあることはよくメディアなどでも取り上げられることがありますから、ご存知の方も多いと思います。しかし熱中症にかかったことがある方はご存知だと思いますが、こういった画一的なものではなく、熱中症の症状は多岐にわたります。

例えば以下のような症状も見てみましょう。

どの程度の脱水症であるかによって、症状も異なってきます。軽症の脱水症の場合は普段より多量に汗をかく、喉が渇く、めまい、吐き気、ぼんやりする、重苦しい、食欲減退、血液濃縮、尿量減少等が見られます。軽症であっても中等度の脱水寄りになると汗は出なくなっていきます。

中等度の脱水症の場合、吐き気、全身脱力感、動きが鈍くなる、皮膚の紅潮化、疲労および嗜眠状態になる、感情が鈍磨したりいらいらしたり不安定になる、無関心になる、手足のふるえ、ふらつき、頭痛、体温上昇、脈拍・呼吸の上昇及び呼吸困難、幻覚、めまい、言語不明瞭、精神錯乱となっていきます。

重症の脱水症の場合、筋痙攣、失神、舌の膨張やしびれ、不眠、腎機能不全による尿量減少もしくは消失、飲み込み困難、皮膚乾燥及び感覚がなくなる、目の前が暗くなる、目がくぼむ、聴力損失等が見られるようになります。なお、体液の20%を消失すると生命維持が難しくなり死亡してしまいます。

引用:CLINIC FOR

URL: https://www.clinicfor.life/articles/d-009/

まとめ

今回は夏場、どなたにも気を付けて欲しい熱中症について記事を書いてまいりました。文中にもあるように水分を取る涼しい所にいる日陰にいる、といった事が出来ない場面もあると思いますのでそこは工夫が必要だと思います。

また熱中症はめまいや吐き気がない状態(意識がはっきりしている)でも指や足が痙攣するといった事が起こります。他にも引用にもありますが、明らかに尿意があっても尿が排泄されなかったり尿量自体の減少が起こる時は熱中症の初期症状と捉え、付き合いもあるとは思いますが、休まさせてもらうようにしましょう。