詳しく知りたい!椎間板ヘルニアとは!?

非常に有名な疾患名なので知っている方も多いと思いますが、今回は「椎間板ヘルニア」について記事を書いてまいりたいと思います。

多くの方にとってイメージしている椎間板ヘルニアは腰に激痛が走り、立っていることが出来なかったり、歩くことが出来なかったり、というものだと思いますが、実は椎間板ヘルニアにはいくつか種類があり、今回はそもそも椎間板とはどのようなものなのか?どういった対処法が改善に近づくのか?

などについて触れていきたいと思います。それでは記事を始めてまいります。

椎間板とはどういった組織?

椎間板について知るにはまず、骨がどのようにくっついているのか?ということを理解することが早道です。特に冒頭で触れたようなイメージを持っている方にとっては椎間板ヘルニアは腰に痛みが走る疾患と思っている方が多いのでこのイメージも一新できればと思います。

さて、では背骨の構造についてですが、背骨は身体にある他の骨とは少し異なり、小さな骨が積み木のように積み重なって出来ています。その積み木一つ一つを椎骨(ついこつ)と呼びます。

この椎骨の上下は椎弓(ついきゅう)という骨がつないでいます、ちなみにスポーツの練習をし過ぎたり、重たいものを持ち続けたり、同じ体制を続けたりすることで、椎弓が疲労骨折を起こしてしまうことがあります。この疾患を腰椎分離すべり症、脊柱分離症と呼びます。

そして椎骨と椎骨の間にはクッションがあり、それが今回のテーマになっている椎間板という組織です。骨はとても頑丈な組織ですが、硬いもの同士が常にぶつかっていると、いずれかがすり減ったり、傷ついたりしてしまいます。ですからこのクッションが必要なのです。

さらに言えばクッションに外身と中身が存在しているように椎間板も髄核(ずいかく:中身)繊維輪(せんいりん:外身)があります。そしてこのクッションが破裂したり、中身が漏れ出したり、位置がズレてしまうことを椎間板ヘルニアと呼びます。

ちなみにヘルニアとは、本来あるべき場所から脱出・突出してしまった状態を指している言葉です。

椎間板ヘルニアの症状は?

さて、椎間板についての説明が終わりましたが、補足をしたいと思います。椎間板ヘルニアのイメージは腰に痛みが走ると思っている方が多いと冒頭で言いましたが、説明の通り、椎骨と椎骨の間には全て椎間板が存在しています。

ですから症状は首回り、胸周り、腰回り全てに起こる可能性があるのです。中でも腰に症状が現れやすい理由は頭部や上半身の重みが加わる事が挙げられます。

具体的な症状は首、肩、背中、腕や手に痛みや痺れが現れたり、上半身が前に曲がりにくい、背中がひどく凝る、歩行困難などがあります。あるいはほかにも座骨神経痛が発症する場合もあります。

この座骨神経痛は主に下半身に痛みやしびれといった症状が現れるのが特徴ですが、座骨神経とは下半身に流れる身体で一番太い神経で、筋肉のコリや今回のように骨盤・背骨のズレなどによって発症します。

椎間板ヘルニアに効くストレッチ

椎間板ヘルニアを含む腰痛は、日ごろの運動不足あるいは過剰な練習、猫背を始めとする悪姿勢、肩を巻き込むような座り方、立った時に左右どちらかへ重心が傾いている、骨盤の歪み、など色々な要因があります。

今回は、腰痛に効くストレッチをご紹介しようと思いますが、例えば座り仕事を常にしている方は股関節を広げる運動をすることもいいと思います。スカートが制服の方はなかなかしづらいかもしれませんが、股関節を開いて両手で両ひざを持ち、ぐっと広げます。

もちろんやり過ぎはよくありませんので、気持ちのいい程度にとどめて開いたり閉じたりを2~3回ほど繰り返しましょう。あるいは寝る前のストレッチですが、床に寝そべって両足を立て、腰を利用してお尻を突き上げてみましょう。

そしてお尻をあげた状態を2~3秒キープします、またあげている間はお尻に力を込め、引き締めるようなイメージでやりましょう。このストレッチも一度に3回ほど繰り返し、できれば毎日おこなって、習慣化できるようにしましょう。

まとめ

今回は椎間板ヘルニア症状身体の構造効果的なストレッチなどについて記事を書いていまいりました。

椎間板ヘルニアは個人個人によってその原因が異なる疾患です。普段の体制が良くないのか、あるいは肥満が原因であったり、スポーツを嗜む方にとっては過度な練習やプレースタイルが影響したりもします。

いずれにしてもヘルニアを始めとする腰痛の改善にはまず、原因の特定が必要です。痛みが発症するとコルセットなどを巻いてごまかしていらっしゃる方を見かける時もありますが、コルセットに頼り過ぎると、今度はコルセットなしでは立てなくなってしまいます

根本から原因を取り除くにはプロの診断にまかせるのが一番です。ひどい腰痛にお悩みの方は是非、当院までご相談ください。