人によってはご褒美?筋肉痛の正体!

一念発起して運動を頑張り過ぎると必ず襲ってくる筋肉痛、人によっては運動をしている感じがして好きという方もいらっしゃると思います。けれど翌日は動きが制限されてしまったり、動くたびに痛みを感じるなどいいことばかりではありません。

筋肉痛というと「筋線維が切れることで痛みが生じる」と考えていらっしゃる方が多いと思いますが、この見解は昨今では誤りである可能性が高いといわれており、文中でも触れていこうと思いますが、筋肉を包んでいる膜に炎症が起きている状態だといわれています。

しかしいずれにしても筋肉が痛むことによってより強い筋肉が出来上がり、身体も比例して強くなると共に、運動するということはドーパミンと呼ばれる快楽物質を出したり、日々のストレスを解消してくれたりと、運動によってもたらされる恩恵はたくさんあります。

まったく身体を動かしていないという方は無理のない範囲で運動を生活に取り入れ、健康な体を手に入れるようにしましょう。

それでは記事を始めてまいります。

筋肉痛の正体とは?

では基本的なことからおさらいしましょう。人体模型をご覧になったことがある方は多いと思いますが、私たちの身体は骨が繋がり合うように出来ており、それを覆うようにして筋肉がついています。

そしてその筋肉は独立した存在ではなく、骨と筋肉がによって繋がり、また筋肉は筋線維と呼ばれるゴムのような細い糸が集合して出来ています。そしてその筋線維を収縮させることによって私たちは活動することが出来ます。

しかしこの筋線維は長期間使わないでいると伸縮性が悪くなったり、筋肉量そのものが減っていき、ちょっとした運動でも傷つきやすくなります。その状態で運動すると筋線維には微細な傷がついていき、筋肉痛になりますし、いきなり大きな負荷をかけようとすると筋断裂といった筋肉そのものが切れてしばらく動かすことが出来なくなります。

次に傷ついた筋肉を身体が治療するために血液中の白血球が集まり刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が集まり、そこから炎症が起きて筋肉を包んでいる膜(筋膜)を刺激することで私たちは痛みを感じます。これが筋肉痛の正体というわけです。

ちなみに筋肉の色は?と聞かれると赤色であると皆さん、答えられると思いますが、これは筋肉に十分な血液が巡っていることで赤くなっており、反対に骨や腱などの組織は白い色をしています。

先のようにケガの治療には血流が欠かせずそこから治療するための物質が運ばれるので筋肉痛は長くても三日程度で収まるのに対して骨折やアキレス腱の断裂などが治るためには長い時間が必要になるというわけです。

筋肉痛の予防には?

これはやはり運動前の準備運動と運動後のクールダウン、あるいはストレッチなどが効果的です。前述のように筋肉痛が発生するのは普段動かしていない、他にも普段よりも強い負荷をかけることによって筋肉が傷つくからであり、運動前に身体を少しずつ動かしてあげることで筋肉が伸縮性や柔軟性を取り戻します。

あるいは運動後のクールダウンは先のような刺激物質や疲労物質を流してあげる効果が期待できるので、次の日に疲労を持ち越さないように出来ます。またラジオ体操第一などを準備運動に取り入れるのもいいですが、部分的に、以下のようなストレッチも試してみてください。

1、太もも伸ばしストレッチ

体の硬い人でもOKな太ももストレッチです。

1)背筋を伸ばして軽く胸を開き、床の上に正座する

2)両手を後ろへ伸ばして床にしっかりとつけ、斜め上を見上げるように上半身を後ろへ倒す

3)太ももの前面が伸びているのを感じながら、ゆっくりと腹式呼吸を繰り返す

4)もし体が柔らかくて余裕があれば、そのまま手をずらし背中を床にくっつけ、両手を頭の上へ伸ばしてバンザイのように伸ばす

起き上がるときには腰や手首を痛めないように、ゆっくり慎重に起き上がりましょう。

2、椅子を使った簡単マッサージ

マッサージをして血行を良くし、回復を早めましょう。

1)椅子を用意して浅く座り、オイルなどをつけた両手で片方の太ももの外側と内側を挟み込む

2)手のひらに力を入れ、筋肉を押し込むようにマッサージを行う

3)続いて太ももの表側と裏側を両手で挟み、同じく力を入れて筋肉を押し込むようにマッサージをする

4)太ももの内側を、膝から足の付け根に向かって両手でゆっくりともみ流す

引用:SANYO style MAGAZIN

URL: https://www.sanyo-stylemagazine.jp/life-style/20210226/

まとめ

今回は運動することで筋肉痛が起こる仕組みとその予防法などについて記事を書いてまいりました。文中にもあるように、筋肉痛は運動している感じがして好きという方もいらっしゃるかと思いますが、筋肉が耐えられない負荷を与えると筋断裂が起こったり、思わぬ大きなケガにつながることもあります。

準備運動をしっかりと行い、健康な身体づくりを目指しましょう。