寝具による寝違えを防ぐ枕の選び方

目が覚めると首や肩に張りを感じる、特定の方向へ動かそうとすると激痛が走る・・・。このような「寝違え」を経験したことがある、という人は少なくないと思います。一般的には飲酒をしたり、疲れて寝具に突っ伏して寝てしまったことで寝違えが起こると考えている方も多いですが、それは誤りで元々たまっている疲労であったり、寝具が合わないことで首の筋肉に疲労が蓄積していき、そういったときに痛みが起こるという表現の方が正しいといえます。

今回はそんな寝違えを予防できる寝具の選び方について記事を書いていきたいと思いますが、例えば当記事を読まれて寝具を変えたとしてもなかなか肩こりや寝違えが頻発して起こるという方は、疲れをためない仕事姿勢を考えたり、日常的に運動をするなどして筋肉を柔軟に出来るように努力しましょう。それでは記事を始めてまいります。

寝具による寝違えとは

寝違え不自然な寝姿勢により凝り固まってしまった首や肩の筋肉を、それと知らず起きる際に急に動かしたために起こる、いわば肉離れを起こしているような状態のことを指しています。

「不自然な寝姿勢」になってしまう主な原因は、不適切な寝具、特に自分に合っていない枕の使用です。枕の大きさや高さ、硬さが合っていないと睡眠中に体にかかる圧力が分散されず一部に集中してしまうため、血行不良が起こって筋肉が硬くなってしまうのです。

それならいっそ、枕を使わずに寝れば良いのでは・・・?と考える人もいるかもしれませんが、実は枕ナシの睡眠も、寝違えの原因。体に最も負担がかからない理想的な寝姿勢は背骨のS字カーブを保った姿勢と言われており、このS字カーブを寝姿勢でも保つには、枕を使って頭をある程度上げた状態にしておく必要があるのです。

従って寝具による寝違えを防ぎたいなら、やはり選びが一番大切。とは言え体型は人それぞれなので、枕の適切な高さや硬さも人によって異なります。例えば体格の良い人の場合は背中にも厚みがあるのでやや高めの枕の方が良いですし、逆に細身の人は背中の厚みも少ないためやや低めの枕の方が良いでしょう。要は、前述の通り睡眠中自分の首のS字カーブをキープできる枕を選ぶ、ということです。

枕の素材と特徴

を選ぶ際には、高さと共にその素材にも注目しましょう。枕は素材によっても硬さが異なり寝心地に大きく影響しますし、通気性や吸湿・放湿性にも違いがあるからです。

例えば昔ながらの定番素材・そばがらなどは、適度な硬さがあって安定感があり、かつ通気性が良いため熱の発散に優れているという特徴がありますし、逆にふんわりとした寝心地の羽毛や羽根素材は、保温・吸湿・放熱性に優れているという特徴があります。

今人気の「低反発ウレタン」や「高反発ウレタン」の「ウレタン」とは「ウレタン結合」と呼ばれる化学反応によって作られる樹脂のことで、低反発ウレタンは頭の形に合わせて枕が沈み込むため包み込まれるようなフィット感が、また高反発ウレタンは横向きでも負担が少なく寝返りをうちやすい、という特徴があります。

その他、通気性に優れ水洗いもできる「パイプ」や、弾力性が高くふわっとした感触の「ポリエステルわた」、通気性に優れしっかりと首を支えてくれる「ファイバー」等の素材もあります。

まとめ

今回は寝具と寝違えについて記事を書いてまいりました。人生の三分の一は寝具の中であるといわれるほど私たちにとって身近なものですが、意外とこだわりを持っていない方も多いと思いますので、これを機会に寝具を見直してみると疲れがいつもより取れるかもしれません。

また寝具を変えたり、寝具にこだわっているのに寝違えをよく起こしてしまう。という方はそもそも身体に疲労が蓄積していることも考えられますので、以下のようなストレッチを試してみるのもお勧めです。

 

首の痛みや炎症が落ち着いたあとに行いたいストレッチを紹介します。

習慣にすることで首に負担の掛かりにくい姿勢をつくり、寝違えの予防になります。痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で試してみましょう。

胸の前のストレッチ

胸の前面が硬くなると、肩甲骨が引っ張られ猫背姿勢になりやすいです。その結果、首も前にでやすい姿勢となりストレートネックを併発します。

胸の前をストレッチすることで、首を正しい位置に戻していきましょう。

大胸筋ストレッチ

STEP1:足を前方へ出し、片腕を壁に当てましょう

STEP2:体重を前方の足へ乗せましょう

STEP3:姿勢を元に戻します

※胸の前面が伸びた状態を保持することがポイントです!

脇の下のストレッチ

脇の下には背中の大きな筋肉がついています。ここが硬い方は巻き肩になりやすく、さらには猫背姿勢を併発するケースも多いです。

首や背中の筋肉にも負担がかかりやすい姿勢となるので、改善していきましょう。

広背筋ストレッチ

STEP1:両手を繋いで万歳しましょう

STEP2:片側のお尻に重心を乗せ反対側へ体を傾けましょう

STEP3:姿勢を元に戻します

STEP4:繰り返し実施しましょう

※反対側のお尻に重心をのせて行うことがポイントです!

引用:PREHASAKU

https://rehasaku.net/magazine/neck/sleepy-pain/