筋肉量は寿命に関係する?年齢によって衰える筋肉とは

寿命を延ばしたい、あるいは単純に死にたくないという方はもちろん多いことと思いますが、実際にどのようにしたら寿命が延びるのだろうか、という疑問を持つ方も多い事でしょう。様々な方法を試したり実践しても予期せぬ病気かかってしまうなどは考えらえれますが、ご自分で出来る一番の方法はやはり運動、つまり筋肉量を維持することだと思います。

若いころと同じには難しいものですが、少なくとも同年代の方の平均以上の筋肉量を維持することができれば延命できる可能性が高まります。今回はそんな筋肉と寿命との関係について記事を書いていきたいと思いますので、これから何かはじめようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。それでは記事を始めてまいります。

筋肉と寿命の関係

加齢によって体の様々な部分が衰えてしまうのは周知の事実ですが、特に筋肉量の減少は生活に大きな影響を与え、寿命にも大きく関係していると言われています。

もともと生まれたばかりの赤ちゃんの筋肉量は非常に少なく、そこから10代にかけて著しく増えていって、20歳になるころには体中の筋組織が太く強くなっています。ところがこの20歳ころをピークに徐々に筋組織は衰退していき、70歳になるころには20代の時の約4割程度にまで減ってしまうのだそう。勿論これには個人差があり、筋肉を構成するたんぱく質の合成と分解のバランスが取れている人、つまり栄養バランスがよく運動を心掛けている人はタンパク質がしっかりと合成されているため、平均値より高い筋肉量を維持することができます。逆に栄養バランスの悪い人や運動不足の人はタンパク質の合成より分解量の方が多くなり、平均値より筋肉量が少なくなってしまうというわけです。

いずれにしても筋肉はエネルギーの貯蔵庫で血流をよくするためにも欠かせない働きをしているため、筋肉量は健康、寿命と大きな関係があります。実際高齢者の筋肉量と生存率を調べたある研究によると、普通以上の速さで歩ける高齢者(毎秒1.4m以上)と歩行スピードの遅い高齢者(毎秒0.4m以下)では、その10年後の生存率に3倍以上の違いがあることが分かったのだそうです。

年齢によって衰える筋肉

従って健康で長生きする秘訣は、筋肉量の維持。年齢によって衰える筋肉の中でも特に劣化が著しいのは、下肢の筋肉、それも前太ももにある大腿四頭筋です。大腿四頭筋は25才をピークに減少しはじめ、60歳では25歳のころの60%にまで減少します。「年をとると足腰が弱くなる」とよく言われるのも、このため。実際大腿四頭筋を含め、下半身の筋肉は上半身に比べて3倍のスピードで衰えると言われています。

特に長時間力を維持するための筋肉「遅筋」よりも瞬間的な力を発揮するための筋肉「速筋」の方が衰えやすく、年をとると俊敏性が低くなる、つまりとっさの状況に対応できなくなるというのは、この下肢の速筋の減少によるものと言えるでしょう。

年齢によって衰える筋肉の順番としては、大腿四頭筋を筆頭に、2番目にお尻の筋肉である大臀筋、3番目に背中の筋肉である広背筋、4番目に背筋をまっすぐに支える脊柱起立筋、5番目に骨盤を安定させる大腰筋。従ってこの順番を優先順位とし、積極的に筋肉を鍛えていくことが、健康と長生きの秘訣といえるでしょう。

まとめ

今回は筋肉量と寿命の関係について記事を書いてまいりました、実はこの関係に確実な因果関係は認められていませんが、筋肉が減れば代謝が下がる、体温が低くなり免疫力が下がる、動かなくなれば骨が弱り骨折の原因になる、骨折してしまうことで寝たきりになる、、、などのように筋肉量が減ることが健康を阻害してしまうことは確かです。

またこの改善には運動や筋トレを生活に取り入れるのが一般的ですが、昨今では装着するだけで筋肉を動かしてくれる装置なども開発されていますから、ご自分に合った方法を見つけましょう。例えばお金をかけない筋トレであれば以下のようなものがおすすめです。

 

スクワット

両足は肩幅程度に開いて立ち、3~4秒かけてゆっくり膝を曲げ、膝が直角になる程度まで腰を落とします。つづいて3~4秒かけてゆっくりと膝を伸ばすことで体勢を戻し、腰を持ち上げます。このとき、膝を伸ばし切らない状態で止めるとより効果的です。

ポイントは、膝に負担をかけないよう椅子に腰かけるイメージで、お尻を後ろに突き出して股関節を曲げるようにすることです。バランスがとれない人は、実際に椅子を用意し、椅子に座ったり立ったりするのを繰り返す方法もおすすめです。

プッシュアップ

いわゆる腕立て伏せですが、負荷がかかりすぎないよう膝をついて行うトレーニングです。床に手をつき、頭から膝まで一直線の状態を保ったままひじを曲げ伸ばしします。スクワットと同様、最後はひじを伸ばし切らないようにしましょう。

両手の間隔は肩幅より少し広めがおすすめですが、間隔によって負荷が変わるため、体力に合わせて位置を調節してみましょう。床での腕立て伏せが辛い人は、立った状態で両手を壁につけて行う方法もあります。

引用:サカナのちから

https://www.kamaboko.com/sakanano/column/senior/post20628.html