代表的なスポーツ外傷・肉離れとは?応急処置や治療法について

身体の衰えというものは自分自身ではなかなか感じることが出来ません。例えば日常的にみる事の多い、であればしわが増えてみたり、ほくろが増えてみたりと加齢を実感することはあるかと思いますが、特に異常などが無ければ若い時と同じように運動が出来ると思い込み、若い時と同じように準備運動などを行わずそのまま走り出したりしてケガをしてしまうということはよくある事の一つです。

そしてその際にケガをしてしまうのが膝や足首などといった下半身でひどい時はアキレス腱の断裂などが起こってしまい、日常生活に支障を来してしまうこともあるかと思います。今回はそういった加齢によって衰える、あるいは常日ごろ、筋肉に負荷をかけ続ける練習などを行いすぎることによって起こる肉離れについて記事を書いていきたいと思います。

多くの方にとって肉離れは、聞いたことがあるけれど実際に自身の身に起こった経験はないという位置づけかもしれませんが、ケガや疾患は起こらないに越したことはありません。運動する際には十分に気を付けるようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。

肉離れとは?

運動中に起こる怪我として非常に多い「肉離れ」は、正式には「筋挫傷」と呼ばれる筋肉の損傷です。筋肉とは筋繊維が束になったもので、それを筋膜が覆って筋繊維の動きを支えているのですが、物理的な作用によってこの筋膜や筋繊維に亀裂が入ったり完全に断裂したりすると激しい痛みを感じ、内出血や炎症も起こります。この筋肉組織の断裂が部分的に起こっているものを、「肉離れ」「筋挫傷」と呼ぶのです。

肉離れ、つまり筋繊維や筋膜の断裂は、筋肉が収縮している瞬間に逆に強く引き伸ばされるような力が加わったときに起こります。具体的には急なダッシュジャンプ等の動作によって引き起こされるもので、瞬発的な強い負荷がかかったときに筋肉がそれに耐え切れず、切れたり裂けたりしてしまうのです。このため急なダッシュを行う時に大きな負荷がかかる太腿の裏の筋肉や、ジャンプの際に負荷がかかるふくらはぎの筋肉は肉離れを起こしやすいと言われています。

肉離れの応急処置

肉離れを起こしたときは、まず濡れタオルなどでアイシングを行って痛みを抑え、患部を動かさないように添え木などで固定します。ただしアイシングしすぎると血行が悪くなって回復を遅くしてしまいますから、30分以上冷やさないように注意しましょう。移動の準備が整うのを待つ間は、仰向けに寝転んだ状態で膝を軽く曲げ、椅子などを使って足を心臓より高い位置にあげておきます。こうすることで患部の腫れを抑えることができます。

処置の基本は安静にしておくことですが、肉離れは筋肉が切れた状態ですから、そのまま放置するよりも切れた部分を寄せ合わせて固定しておく方が、くっつきやすく早く治ります。したがって肉離れを起こしてから2~3週間患部を固定しておく必要があるのですが、その治癒過程で作られる「瘢痕組織」は柔軟性に乏しいため、これが筋肉組織と入れ替わって筋繊維が再生されるより前に無理に動かすと、再び切れてしまう可能性があります。「肉離れは再発しやすい」と言われているのはこのためで、完治し再びスポーツができるようになるまでには3~5週間待たなければなりません。

ただし肉離れを起こした際に適切な応急処置をとり、できるだけ早く処置できればそれだけ回復期間も短くなりますし、自然治癒力を高める施術で予定より早く回復する可能性もあります。運動前にしっかりとストレッチを行い水分を十分にとって筋肉の柔軟性を高めることで肉離れを予防することができますが、いざ肉離れを起こしてしまったなら素早く対処することが早期回復のカギになると覚えておきましょう。

まとめ

今回は突然、強い負荷をかけることによって起こる肉離れについて記事を書いてまいりました。文中にもあるように肉離れは一度起きてしまうとスポーツが出来るようになるまで時間がかかることは元より、日常生活にも支障を来すようになります。

日ごろからストレッチなどを行い、筋肉の柔軟性を保つことはもちろん、起きてしまった時には適切な対処を行うようにしましょう。また肉離れには実は予兆とも呼べるものがあり、危険と判断してプレーをやめれば肉離れになってしまうことが回避できる時もあります。

下記にその予兆について引用してみますので、運動の準備や対処法のみならず、こちらの予兆も覚えておくようにしましょう。

肉離れとは、筋肉が強く収縮したときに、筋繊維や筋膜の一部が損傷したり断裂したりする状態です。ダッシュやジャンプなどの急な動作を行ったときに起こりやすく、受傷した瞬間に激しい痛みを感じて、それ以上動けなくなります。

太ももやふくらはぎの筋肉は、肉離れが起こりやすい箇所です。肉離れが起こる前兆として、筋肉が硬くなってこわばった感じがしたり、太ももに違和感を覚えたりするケースが多くみられます。

筋肉が硬直し柔軟性を失った状態で運動を始めると、急な動きに耐えきれず、肉離れになりやすくなります。運動前にいつもよりからだを動かしづらいと感じたら、普段よりもしっかりウォーミングアップを行い、筋肉を温めてコリをほぐしておきましょう。

引用:痛み WITH

URL: https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/sports-acute-pain/prevention-of-pulled-muscle/