脊椎の歪みやズレの種類と原因

頭痛や肩こり、便秘などの不定愁訴の原因になると言われる「脊椎の歪みやズレ」。人は二足歩行で生活しているため、重力の影響を受けると徐々に脊椎、つまり背骨がずれたり歪んだりしてしまうことがあるものです。

このズレやゆがみの原因はそのほとんどが普段の姿勢の悪さであったり、習慣によるものが大きく影響しています。けれど習慣であるがゆえに、あるいは命を取られるものではない、と放置してしまう方が大変多いとおもいます。

脊椎のズレやゆがみの改善は単純に身体に痛みを感じなくなるだけでなく、姿勢が矯正されると内臓の働きがよくなり、仕事や勉強に対する集中力があがるなどの利点もありますので、当記事を読まれてご自身にあてはまるという方はぜひ、改善しましょう。それでは記事を始めてまいります。

脊椎の歪みやズレの種類

本来人の背骨は体を横から見た場合に緩やかなS字カーブを描いており、これによって体にかかる負荷を分散し軽減させているのですが、悪姿勢などにより本来かかるはずのない偏った負荷を慢性的に背骨にかけてしまうと、S字カーブが維持できなくなってズレや歪みが生じ、それがやがて永続的な「背骨の形態」になってしまうのです。

ただし一言で「背骨の歪み」と言っても、様々なパターン、タイプがあります。特に多いのは、骨盤が前か後ろに傾いてしまっているタイプ。骨盤が前傾している場合はバランスを保とうとして自然と腰を反らせる格好になり、いわゆる「反り腰」になって背骨のS字を異常に強調したような極端なカーブを描くようになります。逆に骨盤が後傾している場合は体のバランスを保つため自然と背中を丸め顔を前へ突き出すような姿勢になり、背骨は緩やかなC字のようになってしまいます。

また骨盤が前後ではなく左右どちらかに傾いているタイプもあります。この場合は体を正面から見た場合に、背骨が骨盤の傾いている方向に向かってS字あるいは逆S字カーブを描いており、このためまっすぐに立っているつもりでも左右の肩の高さが違って見えます。この左右傾斜タイプの極端な例が、「側弯症」と呼ばれる背骨の変形障害です。

脊椎の歪みやズレの原因

脊椎が歪んだりズレたりしてしまう原因の中でも最も多いのは、姿勢の悪さです。日本人に多い猫背や反り腰は、前述した「骨盤が前後に傾倒しているタイプ」の代表的なもの。このような姿勢を続けているうちに骨や筋肉がそれに合わせた形に歪み、元に戻らなくなってしまいます。また現代ではデスクワーク中心の生活をしている人が多いですが、実は座り姿勢は特に背骨を歪めやすいため、これも知らず知らずのうちに脊椎を歪めてしまうことに。特に座るときに足を組む癖のある人は背骨を歪めやすいので要注意です。

更に偏った体の使い方をしていることも、脊椎の歪みやズレの原因となります。例えばいつも同じ側の手や肩でバッグを持ったり立ち姿勢の時に左右どちらかの片足に重心をかけたりする癖のある人は、左右のバランスが崩れやすいため歪みに繋がってしまいます。同様にヒールの高い靴を日常的に使用している人も、つま先に体重がかかって前のめりになるため、バランスをとろうとして無意識に反り腰になってしまい、背骨を歪めやすいのです。

まとめ

今回は主に姿勢の悪さなどによって起こる脊椎のズレやゆがみについて記事を書いてまいりました。文中にもあるように脊椎のズレには普段の習慣が大きな影響を及ぼします。これによって前後あるいは左右の片方に負荷がかかり、ゆがみが生じ、肩こりや腰痛などの原因になります。

しかしながら習慣というのはよほど意識していないと、正してもすぐに元に戻ってしまったり、あるいはそもそもご自身の姿勢の悪さに気づいていないという方もいらっしゃるかと思いますが、他人に姿勢を指摘される、ショーウィンドウで見かけた自分はいつもうつむいている、などに気づいた時には改善に向けた努力ができるようにしましょう。それでは本文の最後に背骨のゆがみ効くストレッチをご紹介しますので、参考にしてみてください。

背骨歪み解消ストレッチ1:全身ver.

(中略)

1.足は肩幅に開き、両手は壁につきましょう。

息を吐きながら、ゆっくりと上半身を倒しましょう。腰の高さに両腕を伸ばしますが、きつい場合は足の幅を大きめに開き、調整してください。

この時、顎は軽く引き首の後ろも気持ちよく伸ばしましょう。

背骨歪み解消ストレッチ2:肩甲骨周辺ver.

肩、首の凝りには肩甲骨周辺をほぐすのが効果的です。この動作は肋骨周辺も大きく使うので、呼吸が深まり体や頭もリフレッシュします。いつもPCの画面とにらめっこしている人は、是非トライしてほしいストレッチです。

1.両手を組み、腕を天井の方へ伸ばします。肩と耳が遠く離れるように、肩の力は抜き、体側を伸ばしましょう。

2.右の肘を曲げ、肘が頭の後ろに来るようなイメージで、ゆっくり二の腕を伸ばします。

3.左手を背中にまわし、右手と握手しましょう。この時、腰が反り過ぎないように注意してください。きつい場合は、右肘を左手で下に押し、二の腕を伸ばします。 反対側も同様に。

引用:ALL ABOUT Beauty

https://allabout.co.jp/gm/gc/290809/