腰椎すべり症とは?その種類と原因

腰痛や肩こりというと日本人が抱える大きな不調の一つといわれていますが、これら二つは何かしらの病気に端を発するものもあれば単純に筋肉が酷使されることで炎症を起こしていることもあります。

そのため、ほとんどの場合は原因不明とされてしまうものですが、今回はそんな中でも直接腰痛の原因になる疾患、腰椎すべり症について記事を書いていきたいと思います。腰痛というと年齢を重ねた方が起こるイメージがあるかと思いますが、この疾患は腰の負荷をかけ続けた場合、10代でも起こることがあるので、まだ若いお子さんが腰痛を訴えた際は、すべり症も疑ってみてください。それでは記事を始めてまいります。

腰椎すべり症とは

私たちの腰の骨は、第1~第5までの5個の椎骨が積み木のように縦に連なることで成り立っています。椎骨と椎骨とを繋いでいるのは、骨同士がぶつからないようクッションの役割も果たしている、「椎間板」。また椎骨1つ1つの背中側(後ろ側)は「椎弓」と呼ばれる突起を伴う複雑な形をしていて、椎体(椎骨の前側にある円柱の部分)との接合部分には「椎間孔」という穴が開いています。脳から続く太い神経「脊髄」は、この椎間孔の間を通っているというわけです。

腰椎すべり症」は、この椎骨が何らかの原因で前方へずれてしまう疾患です。椎骨が前へずれるとその中を通っている脊髄を後ろ側に向かって圧迫してしまうため、腰の痛みや下半身の痺れ、また少し歩くと痛みや痺れでそれ以上歩けなくなり、少し休憩すると楽になって再び歩けるようになるという「間欠跛行」といった症状が現れます。とは言え軽度の場合は自覚症状が乏しいため、レントゲン検査で偶然に腰椎すべり症が見つかった、というケースも珍しくありません。

腰椎すべり症の種類と原因

腰椎すべり症には、主に「腰椎変性すべり症」と「腰椎分離すべり症」の2種類があります。

「腰椎変性すべり症」とは椎間板や靭帯、関節など椎骨と椎骨とを繋いで固定している組織が変性し、安定性を失ってずれてしまうタイプの腰椎すべり症です。この原因は不明ですが、加齢による変性や緩み、また中年以降の女性に多いことから女性ホルモンの変化も関係しているのではないかと言われています。

いずれにせよ腰椎変性すべり症は徐々に起こるため、初期の段階では自覚症状がありません。進行して脊髄神経が圧迫されるようになってはじめて、痛みや痺れ、間欠跛行などの症状が現れるのです。

一方「腰椎分離すべり症」は、関節突起間部にひびが入り、椎体と椎弓が分離してしまうことで腰椎の安定性が失われ、ずれてしまうタイプの腰椎すべり症です。これは先天的に関節突起間部の骨癒合が弱い場合もありますが、骨の成長過程にある思春期ジャンプや腰の回転、腰を反らすといった動作を慢性的に行うことで疲労骨折が原因になる場合も少なくありません。従って腰椎分離すべり症は、クラブ活動で陸上競技やサッカー、体操などのスポーツを行っている10代の子供に多いのが特徴です。

このように発症原因は異なりますが、腰椎分離すべり症も椎骨が前方へずれて後ろの脊髄を圧迫するため、現れる症状は腰椎変形すべり症とほとんど同じです。

まとめ

今回は腰の痛みや下半身のしびれを生み出す腰椎すべり症について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、すべり症にはいろいろな原因があるものの多くの場合は腰部の使いすぎによるものがほとんどです。

使いすぎというとスポーツで激しい練習を続けて、仕事で重たいものをもって、などのように強い負荷がかかることを想像しがちですが、腰は寝ていても起きていても座っていても使われるものですが、同じ姿勢を長く続けているとそれは腰に負荷をかけているということになります。

ですから例えば仕事中や寝る前などできる時に以下のような運動を生活に取り入れるとすべり症を含めた腰痛予防に効果的なのでぜひ、試してみてください。

 

良い姿勢を意識する

そしてもう1点は「姿勢」です。

それも日常での姿勢の意識です。

腰椎すべり症に限らず、腰痛全般に言えることは「腹圧が抜けていること」です。

腹圧とはお腹の中に留まる力のようなものです。これが身体を支えてくれます。

そしてこれを作り上げる代表的な筋肉が腹筋です。先ほどのトレーニングはこの腹圧を強めていくためのものです。

筋トレをしたほうが比較的効率よく改善はできます。

ですが筋トレを習慣化するのはなかなか難しいものです。そういった場合は少しでも日常での意識を高めてみて下さい。

少しずつ変わってくるはずです。

ではその方法はこのような感じです。

1.まっすぐ立つ

2.お腹を軽くへっこます(意識としてはほんの僅かでOK)

3.なるべくお腹を軽くへっこましたままいつも通り生活をする

このようなやり方です。

非常にシンプルですが生活の中で完全に意識するのは難しいかと思います。

少しでも多く思い出せればそれだけでもトレーニングになります。

ぜひチャレンジしてみて下さい。.

引用:カラダブログ

https://karayoku.net/pain-support-blog/yotsuisuberisyo-training/